ミシンの基本 -糸掛けのポイントー
ミシンでの作業に必ず必要になるのが「糸掛け」です。
今回は、一般的な家庭用ミシンを例に糸掛けのポイントをご説明します。
ミシンでは「上糸(うわいと)」とボビンに糸を巻きつけた「下糸(したいと)」の2本の糸を使います。
2本の糸を絡ませて縫い目を作ることで、しっかりと縫い合わせることができます。
糸掛けをする際は、安全のため、電源を切るかロック機能のあるミシンでは「ロックキー」を押してから作業します。
【上糸編】
◆ポイント① 押さえと針を上げた状態で糸をかけます。
押さえ・・・押さえを上げて糸をかけることでかかるべきところにしっかりとかかるように設計されています。
針・・・針が一番上にある状態で糸をかけます。
針に糸を通すための機能「糸通し器」は針が上にある状態で使用することができます。
針が一番上にある状態のときは、「天びん」も一番上にきています。
確認してくださいね。
◆ポイント⓶糸は両手をつかってかける!
糸をかけるときは、糸コマの近くで右手で糸を軽く押さえながら、左手で強めに糸をひき、かけていきます。
◆ポイント③天びんの奥まで糸が入っているか確認!
ジャノメのミシンの多くは、天びんが見えるように設計されています。
これは天びんに糸がかかったことをしっかり確認してほしいからです。
天びんは上糸を引き上げるという大切な役割を担っています。
天びんに糸がかかっていないと、ガチャガチャと大きな音がしたり、上糸が布の裏に出てきてループ状になってしまうことがあります。
【下糸編】
◆ポイント①適したボビンを使う
高さ11.5㎜のプラスチックボビンを使います。紙や金属のものは使用しないようにしましょう。
ミシンに付属されているボビン、もしくはお買い上げの販売店で扱っているジャノメのプラスチックボビンがオススメです。
手芸店で扱っているボビンの場合は、直径20mm、高さ11.5mmのプラスチックボビンを使用してください。
ポイント⓶ボビンに糸を巻くときは、糸を両手で持ってかける!
上糸と同様、下糸も両手で糸をかけていきます。重要なポイントは補助ばねにしっかりと糸をかけること。
しっかりかけられた場合は、糸をひいたときに少し圧力がかかっていることがわかると思います。
スルスルと糸が出てしまう場合は補助ばねに糸がかかっていない可能性があります。
そのまま糸を巻いてしまうと下の画像の左側の状態のようになります。注意してくださいね。
ポイント③入れる向きと溝に糸を入れることを確認
ボビンに糸を巻くことができたらボビンの向きを確認します。
角板のイラストの通り、下図の矢印の方向で糸が出ていれば正しい状態です。
下糸を巻いたままの状態で入れる!と覚えておくとわかりやすいですね。
ボビンを入れる向きを確認したら、内ガマにセットします。
ここでは、下図のように溝にしっかり糸をかけることがポイントです。
この溝に糸をいれることで、糸に張力をかけて糸調子がとれるようになっています。
ボビンをセットして糸を引っ張ったとき、ボビンが左回りに回ります。
確認してみてください。
糸掛けのポイントがわかっていると、正しく糸をかけることができますよ。
キレイな縫い目でしっかり縫うためにとても重要なことです。覚えておいてくださいね。
糸のかけ方については動画でのご紹介もあります。
はじめて糸をかけるとき、久しぶりに使う場合は取扱説明書を確認しながらかけるようにしてください。
お手元にない場合は、取扱説明書はこちらからご覧いただくことができます。
取扱い説明書→☆