ミシンの基本 -直線の縫い方ー
ミシンの準備ができたら、まずは直線の縫い方を練習してみましょう。
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ミシンの準備については過去に投稿した記事もチェックしてみてくださいね。
ミシンコラム「ミシンの基本」シリーズ
・縫う前に意識してほしいこと
・糸掛けのポイント
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練習用の布を用意してください。
※練習の際も、本番と同様に2枚以上の布を重ねて縫います。
今回は、1枚の布を2つ折りにして使っています。
はじめてのときは、下図のようにあらかじめ布に縫う線を描いておくとわかりやすいですよ。
◆縫い始め方
①はずみ車をまわし、縫い始めの位置に針を下します。
※縫い始めの糸は向こう側に引き出しておきましょう。
②押さえをそっと下します。
③縫い始めます
スタートストップボタン、もしくはフットコントローラーを踏んで線の上を縫っていきます。
縫い終わったら、押さえをあげて布を奥側にひいて取り出します。
◆縫いしろの取り方
布を縫い合わせるときは、必ず布端からの余白「縫いしろ」が必要になります。
縫う線のことを「できあがり線」といいます。
大きな布から、作品に必要なサイズの布を切り出す際、
「できあがり線」と縫いしろをプラスした「カット線」の両方を布に書き写します。
この「線を描く」作業は、大きな作品やパーツの多い作品ではなかなか大変な作業ですよね。
そんなときはぜひ、ミシンの「針板(はりいた)」を使ってみてください。
「できあがり線」を描かなくても正しい縫いしろで縫っていくことができますよ。
①針板ガイドラインを確認します。
針板にはたくさんの線と数字が表示されています。
これは、針位置(縫う位置)からの距離を表示しています。
例えば、赤い〇で表示した数字「10」は、縫う位置からの距離10㎜=1㎝を表しています。
②布の右端を「10」のガイドラインに沿わせて縫っていきます。
そうすると、布端から縫う位置の距離は1㎝、縫いしろ1㎝で縫うことができました。
縫う作業をするとき、つい針の動きを見たくなってしまいますが、
ぜひ針板と布の位置関係を確認しながら縫うようにすると
真っ直ぐ安定して縫えるようになりますよ。
◆角縫い
バッグやポーチなどの小物づくりに欠かせない「角縫い」も
針板ガイドラインを使用すると、とても簡単です。
①布が針板ガイドラインの赤で表示したところまでくるように縫いしろ1㎝で縫う。
②針が下りている(布に刺さっている)状態を確認し、押さえを上げ、
布をくるっと90度回転させます。
※針は下したままの状態です。
角縫いができました!
◆カーブを縫う
①縫いしろガイドラインをみながら直線をゆっくり縫っていきます。
②カーブも直線縫いと同様に針板ガイドラインを見ながら縫っていきますが、
カーブを曲がろうとすると、布にシワが寄ってきます。
③角縫いと同様に、針は下げた状態にして、押さえのみを上げます。
布を整えましょう。
⓶と③を2~3針ごとに繰り返しながら縫っていきます。
右手はすぐに押さえがあげられるように準備しながら、左手で布を動かすようにすると素早くカーブを曲がれるようになりますよ。
カーブが縫えました!
カーブ縫いをする際は、押さえ圧の調整ができる機種の場合は押さえ圧を軽めに、
また、カーブの角度が小さい場合は縫い目のあらさを小さくすることもオススメです。
よりカーブが縫いやすく、きれいなカーブで縫えるようになりますよ。
今回は「直線縫い」についての縫い方をご紹介しました。
車を運転する際にハンドルを見るのではなく、前方や周りを確認しながら運転するように、
ミシン縫いの際も針元ではなく、針板と布の位置を確認しながら縫うことがポイントです。
ぜひいろいろ練習してみてくださいね!