ボタンホール(コンピュータミシン)

シャツなど洋服を作るときに欠かせないボタンホール。

コンピュータミシンでは、ボタンのサイズに合わせたボタンホールを自動で縫うことができます。
2種類の縫い方をご紹介しますので、作りたいものに合わせて参考にしてください。

 

ボタンホールの種類

※ミシンによって内蔵されているステッチが異なります。

 

 

【スクエアボタンホール】
普通の布から厚い布まで広く使われているボタンホールです。

 

【片ラウンドボタンホール】
薄い布から普通の布に使います。ブラウス、子供服でよく使われます。

 

【両ラウンドボタンホール】
薄い布に使います。薄手のブラウスでよく使われます。

 

【キーホールボタンホール】
普通の布から厚い布まで広く使われているボタンホールです。
大きくて厚めのボタンに使います。

 

【ニットボタンホール】
伸縮性のある布に使います。飾りボタンホールとしても使われます。

 

【ニットボタンホール】
伸縮性のある薄い布に使います。飾りボタンホールとしても使われます。

 

【メモリーボタンホール】

自分で長さを決めて縫うボタンホールです。2.5㎝以上の長いボタンホールを縫えます。

※一部の機種では縫える長さが限られています。

 

ボタンホールを縫う前に

・必ず本番と同じ布で試し縫いをして、正しく縫えることを確認しましょう。

・伸縮性のある布には、裏に伸びにくい芯地を貼ります。

・ボタンホールを入れる位置に印を書きましょう。

スクエアボタンホールの縫い方 (メモリーボタンホール以外)

ボタンホール押さえにボタンをセットするだけで、ボタンの大きさに合ったボタンホールを縫うことができます。

 

●押さえ:ボタンホール押さえ

●模様:

※上記でご紹介したボタンホールのうち、メモリーボタンホール以外は全て同じ縫い方で縫います。

 

①ボタンホール押さえのボタン受け台にボタンをセットします。

 

 

②押さえをミシンにセットします。(上糸は押さえの穴から横へ引き出します。)

 

③ボタンホール切り替えレバーを下まで下ろします。

 

※ボタンホール切り替えレバーは糸通しレバーの後ろにあります。

 

④布を押さえの下に入れ、縫いはじめの位置に針を刺して押さえを下ろします。

※縫いはじめは後進するので、布の向きや縫い始めの位置にご注意ください。

 

※縫い始める前に、押さえスライダーとストッパーの間に隙間がないことを確認してください。
隙間があると、縫い終わったときに縫い位置がずれる場合があります。

 

 

⑤上糸の端を持ちスタートします。

※数針縫ったら糸から手を放します。

 

⑥ミシンが自動的に止まるまで縫います。

 

⑦ミシンが止まったら糸を切り、布を取り出します。

 

メモリーボタンホールの縫い方

メモリーボタンホールはボタンホールの長さを自分で決めて縫うボタンホールです。
2.5㎝以上の長いボタンホールを縫えます。

※一部の機種では縫える長さが限られています。

 

●押さえ:ボタンホール押さえ、またはサテン(F)押さえ

●模様:

 

※ボタンホール押さえを使用する場合は、
ボタン受け台を向こう側いっぱいに引き出しておきます。

 

①押さえをセットします。

 

②布を押さえの下に入れ、縫いはじめの位置に針を刺して押さえを下ろします。

※メモリーボタンホールを縫うときは、ボタンホール切替えレバーは下しません。
※縫いはじめは後進するので、布の向きや縫い始めの位置にご注意ください。

 

③上糸の端を持ち、スタートします。

※数針縫ったら糸から手を放します。

 

④左側のラインタックを必要な長さまで縫ったらミシンを停止し、
返し縫いボタンを押します。

 

⑤ミシンをスタートさせ、
縫い始めの位置にもどったらミシンを停止して、返し縫いボタンを押します。

 

⑥ミシンをスタートさせ、かんぬき→右側のラインタックの順に縫い進みます。
必要な長さの位置にもどったらミシンを停止し、返し縫いボタンを押します。

 

⑦ミシンをスタートさせると、かんぬきと止め縫いを行い、
ミシンが自動的に停止します。

 

⑧糸を切って布を取り出します。

 

※ボタンホール押さえ以外の押さえを使う場合も同様に縫います。

 

ボタン穴の開け方

かんぬきの内側にまち針をわたして、
シームリッパーで左右のラインタックの糸を切らないようにボタン穴を切り開きます。

 

ボタンホールのサイズの微調整

使用するボタンの厚みによっては、ボタンホールの長さを微調整したい場合があります。
ボタンホール押さえにネジが付いているタイプは、ボタンホールの長さを微調整することができます。

 

少し長く縫いたいときは、ねじを回して指示線をL側にします。
少し短く縫いたいときは、ねじを回して指示線をS側にします。

 

うまく縫えない時は…

●ボタンホールレバーが下まで下がっているか確認しましょう

 

●厚みや段差があって縫い詰まってしまうときは、

厚地や段差のある場所にボタンホールを縫う場合はボタンホール安定板を使いましょう

ボタンホール安定板について詳しくはこちら

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